YKS手法では、客観性を担保すべく、陳腐化リスク(代替技術出現リスク)を算定しています。
YK値、YK3値には特許が陳腐化する対前年度の割合(陳腐化率)が掛かっています。
陳腐化率は、「特許権が出願から何年目に放棄されるか」という統計データを利用し、技術分野(IPC上4桁)ごとに設定しています。
以下の資料では、建築分野を例とした陳腐化率の算出方法を説明しています。
20年以降も陳腐化曲線を延長する理由は、
20年目の存続期間満了によって消滅する特許の件数が陳腐化によって放棄されたものでないため、
これをそのまま陳腐化曲線として使用すると実際の曲線とは異なるゆがみのある曲線になるからです。
20年目までの曲線を自然な陳腐化曲線とするために21年目以降にも陳腐化があると仮定して、
20年目までの陳腐化曲線を補正しています。
なお、YK値は存続中の特許にのみ与えられますので、
実際には21年目以降の陳腐化曲線部分を陳腐化に使用することはありません。
(例外は薬品の存続期間の延長があった場合のみです。)